丸尾聡のラジオドラマ シナリオ講座<戯種企画>

5/27(土)の講義内容に関してのレポートです。

Written on 2017年5月30日   By   in report


今日は、丸尾さんのご紹介でいらしていただいた元NHK ドラマディレクターのゲスト講師・保科義久さんによる講義です。

前半は、演出論などアカデミックな内容、大学でも講師をされている保科さんのわかりやすく知識あふれるお話しです。後半は、受講生たちが書き上げてきた15分のラジオドラマの講評でした。

NHKで長年、ラジオドラマの制作に携わってこられた保科さん。制作側から見た作品の見方などを中心に講義開始前の雑談から講義終了まで、戯曲やラジオドラマの世界を語る情熱と見識のある言葉の一つ一つ、聞き漏らさずように受講生たちもメモをとる手に力が入ります。

 

前半の一時間は、保科さんの配られたレジュメに沿っての「ドラマ一般論」を講義。古代ギリシアのアリストテレスの著書『詩学』までさかのぼり、「ドラマ」とはどういうことか。物語では筋が大切、筋は因果律によって組む。「ただ会話体にすれば、戯曲のように見えるが、それはドラマではない」と、ソフォクレスの『オイディプス王』や19世紀の劇作家フライタークの戯曲術の例を出し、ドラマの定義について説明を熱量の多い言葉で語ります。

一番、印象に残ったのは「何を書いてもドラマになるわけではない。ドラマにできるものは少ない」との言葉。実際に人を感動させるようなドラマを感じる設定は多くはないということに、目から鱗が落ちました。

 

後半は、先生による作品の講評。辛口ながらも的確な講評が続きます。ラジオドラマなので「耳で聞くことを意識してほしい」「シーンが多すぎる」「ドラマが弱い」など、厳しい言葉が続きます。しかし、ラジオドラマ制作の目線、ドラマを面白くする方法、キャラクターの構成、葛藤と対立の作り方などをわかりやすく勉強になります。

授業終了までに先生の講評は全員分終わらなかったのですが、保科さんは「講評できなかった分は、新宿中央公園でもどこでも講評しますよ」と力強いお言葉。講座終了後、居酒屋に場所を移し、保科さんの情熱あふれる講義が夜遅くまで続きました。素晴らしい時間でした。

 

今回、講評していただいた作品を受講生がリライト。6月24日最終日の授業では、ブラッシュアップされた作品が、俳優たちによりリーディングされます。その後、丸尾さんを司会として、保科さんや脚本家・伴一彦さん、同じく脚本家・高谷信之さんが参加されての『作品のブラッシュアップ&求められるラジオドラマ』トークセッションが行われる予定です。いつもの授業よりも30分拡大して14時半~17時半までとなります。充実した授業になること間違いないと思います。

 

最後に、ラジオドラマのブラッシュアップのポイントを。「セリフだけ読んで想像して絵が浮かばなくてはならない」「自分でセリフを声に出して読んでみる」単純なことのようで、小さな積み重ねが上達の秘訣なのだとあらためて気づきました。

                                                                                                     

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です