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庭劇団ペニノ『地獄谷温泉 無明ノ宿』に蠢く複数の。

KAAT 神奈川芸術劇場(11月11日) 日常的に人は、心に縛られている。身体は感情に弱い。なにかしらの感情、後悔だったり恐怖だったり自己嫌悪だったりと呼ばれるであろうものが働くことで眠れなくなったり、体の動きを制御できなくなったりする。私はこの前、歩きながら無意識にクソみたいな会社の同僚への呪詛を吐い続けていて、自分で引いた。 それでは、「心は存在しない」という断言は何を意味するのか。心がないのなら、… 続きを読む

庭劇団ペニノ『地獄谷温泉無明ノ宿』とドワイヨンの『ロダン』、いくつかの連想

表題の二つの作品、一つは舞台、もう一つは映画についてから考えたことを少し述べたい。『地獄谷…』の作者には、そんな意図は少しもないかもしれないが、これが少々意地の悪い解釈になることを許してほしい。 この11月、KAAT 神奈川芸術劇場、JR桜木町駅から徒歩15分ほどの、ほとんど横浜の一等地の一角と言ってもいい劇場に足を運んだのは、1年ほど前に戯曲を読んだときに、この作品の特異性というのがよくわからなかっ… 続きを読む